もし旅行先で乗っている車が事故に遭ったら?

事例
2014年7月、Aさんはインド、ネパールに旅行しに行きました。 Aさんは旅行会社が指定した地元のガイドと一緒に都市を移動しながら、自由旅行するプランを選び、Bの旅行会社に17万円を支払いました。 旅行中、Aさん一行は「地元のガイドが手配した10人乗りのジープ」に乗って移動していました。移動途中、現地の運転手がスピードを出し、車が大きく転覆しAさんを含む一行はケガをしてしまいました。
判決結果
訴訟判決は治療費などを含めて、820万円の賠償金の支払いをB社に命じました。 裁判所はB社の責任を認め、賠償するよう判決を下しました。 B社は、安全面を考慮した移動手配をしなければならないのに、これを怠り安全配慮義務に違反。 しかし、裁判所は同時にこのような旅行会社の責任を40%にしました。 その理由はAさんが選択したプランが安価な旅行プランということが大きく考慮されたためでした。 Aさんらは現地の交通事情が良くない状況を知りながらも、安いプランを選択しました。 結局、Aさんをはじめ、同行者らも全体の40%に相当する分だけ賠償を受けることに。ツアーに応じて判決も変わることも
上記の判例を通じて、知っておくべきことがいくつかあります。 まず最初に、旅行会社が提供している運転手+車が事故を起こした場合、旅行会社に責任があることは明らかであるということ。 契約を結んだ旅行会社が旅行においてすべての責任を負うことになり、現地のガイドと車の予約、レンタルもこれにあたります。 そして、この事件の場合には、事故の経緯もガイドの責任であったため明白です。 二つめは、「旅行プラン」によっては、判決も大きく異なるということ。 Aさんが、選択したプランが「必要不可欠な移動手段だけを提供する安価な旅行ツアー」だったという点が判決の大きなポイントになったのではないでしょうか。 もし、選択されたプランが「安価なプラン」ではなかった場合、旅行会社の責任はさらに増えていたかもしれません。まとめ

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